慰謝料

不倫をどうしても繰り返してしまう…2回目の慰謝料は高額になる?

不倫をどうしても繰り返してしまう…2回目の慰謝料は高額になる?

不倫は夫や妻への重大な裏切り行為です。不倫すると、配偶者に対して慰謝料を支払わなければなりません。

ただ、世の中には何度も不倫を繰り返してしまう方も多いです。

2回目の不倫にも慰謝料が発生するのでしょうか?また、2回目の慰謝料は1回目より高くなるのか、変わらないのか、それとも安くなるのでしょうか?

今回は、不倫を繰り返した場合の慰謝料について、弁護士がご説明します。

1.不倫は繰り返される傾向がある

不倫を配偶者に知られてしまったら、離婚問題も発生しますし、配偶者から自分だけではなく不倫相手に対しても慰謝料請求されてしまいます。

自ら招いたこととはいえ、不倫した側にとっても心身共に大変な負担になるでしょう。

何とか離婚を避けて解決できたら、そのときは「二度と不倫しない」と考える方が多いです。

しかし、不倫をする人は、何度も繰り返してしまう傾向にあるので要注意です。

不倫を繰り返す場合、2回目の相手が必ずしも1回目と異なる人とは限りません。以前の不倫相手とよりを戻してしまう方も多いです。

また、配偶者に対しては「別れた」と説明しながらも、実は別れずに交際を続けるケースもあります。

不倫が2回目になると、配偶者から1回目よりも高額な慰謝料を請求される可能性がありますし、1度目は許してもらえても、2回目はそうはいかずに離婚に至る可能性も高くなります。

2.不倫を繰り返す理由

1回目に不倫をして懲りたはずなのに、どうしてまた2回目以降の不倫を繰り返してしまうのでしょうか?

理由としては、以下のようなことが多数です。

(1) 不倫を軽く考えている

不倫を繰り返す人は、不倫を軽く考えている傾向があります。

不倫は確かに違法行為ではありますが、不倫には刑罰も適用されませんし、1回目の不倫で配偶者に許してもらえた場合、離婚されることもありません。

そこで、間違ったことだとはわかっていても、「たいしたことにはならないだろう」と考えて、ついつい不倫を繰り返してしまうのです。

(2) 恋愛体質である

恋愛体質の人は不倫にのめり込みやすいです。

後で冷静になって考えると後悔するのですが、不倫している最中には「結婚前にこの人と出会っていれば自分の人生が変わっていたかもしれない」などと考えて、不倫相手と意気投合して盛り上がってしまうのです。

1回目に配偶者にバレたときに痛い目に遭っていても、その後時間が経過すると忘れてしまい、その場の恋愛感情を優先してしまいます。

(3) バレないと考える

不倫をしても「バレることはないだろう」と考える方もいます。

たとえば携帯電話を完全にロックして、自宅のPCなどでは不倫相手と連絡しないようにして、写真も保存せずスケジュール帳にも不倫相手との予定については一切記載せず、休日の家族サービスなどもきっちり行っていたら、配偶者から疑われることがないだろうと考えます。

しかし、自分では綿密に対応しているつもりでも、勘の良い配偶者であれば、気づかれてしまうこともあるので注意が必要です。

(4) 職場環境

不倫をしやすい人は、職場環境が影響していることも多いです。

たとえば、女性ばかりの職場に男性が働いている場合やその逆のケースでは、そうでない一般的な職場の方よりも不倫関係になりやすいでしょう。

また、異性に人気のある職業の人も、不倫しやすいです。一例を挙げると、医師はもともと女性に人気のある職業ですし、周囲に看護師などの女性がたくさんいるので、どうしても不倫しやすい傾向があります(もちろん個人差があり、医師でもまったく不倫しない方も多くいらっしゃいます)。

(5) 連帯意識によって強気になる

不倫する人は、不倫に対する罪悪感が小さいことが多いです。

自分1人ではなく不倫相手にも責任があるので、連帯意識によって強気になってしまい、不倫を継続してしまうのです。

しかし、配偶者に見つかったときには、自分にも不倫相手にも慰謝料請求されてしまうのであり、請求額が2分の1ずつになるわけでもありません。

1人であろうと2人であろうと違法行為であることに変わりなく、不倫のリスクは高いです。

3.2回目の不倫でも慰謝料が発生する?

以前に不倫したときに配偶者に慰謝料を支払った後、再度不倫をしてしまったときにも、不倫の慰謝料は発生するのでしょうか?

これについては、不倫相手が1回目と同じか別の人かによっても異なります。

(1) 以前と異なる不倫相手の場合

2回目の不倫が以前の不倫相手と異なる場合には、あらためて慰謝料が発生します。

この場合、以前の不倫と今回の不倫は、まったく別の不法行為となるからです。

そもそも不倫は、配偶者と不倫相手の共同で行われる「共同不法行為」の1種と考えられています。不法行為を行うと、加害者は被害者に対して損害賠償をしなければなりません。不倫の慰謝料は、不法行為にもとづく損害賠償金です。

そして不法行為にもとづく損害賠償請求権は、1つ1つの不法行為に発生するものです。

たとえば交通事故に遭ったら加害者に賠償金を請求しますが、次に別の交通事故に遭ったら新たな事故の加害者に対して別途損害賠償をします。

不倫の場合もこれと同じであり、1回目と2回目の不倫が異なる不法行為である以上、賠償金も別々に発生し、別々に請求可能です。

(2) 以前と同じ不倫相手の場合

では、1回目の不倫相手と2回目の不倫相手が同じ人である場合には、どのような考え方になるのでしょうか?

この場合、1回目の不倫と2回目の不倫に継続性があるかどうかが問題となります。

当初に不倫が発覚して慰謝料を支払ったけれども、実はその不倫相手と別れずに交際を継続していたところ、配偶者にバレて慰謝料請求された場合、1回目と2回目の不倫は1つの不法行為と評価される可能性があります。すると2回目の慰謝料請求には応じなくても良い可能性が高くなります。

これに対し、1回目の不倫の際に慰謝料を支払い、実際に不倫相手とは別れたけれど、その後なんらかのきっかけで再度交際を始めた場合には、1回目の不倫と2回目の不倫が別の不法行為と評価される可能性が出てきます。

ただ、不倫の継続性については、形式的に1度別れたかどうかという点だけではなく、以下のようなことから総合的に判断されます。

①1回目の不倫から2回目の不倫までの期間

1回目の不倫から2回目の不倫にいたるまでの期間が短ければ、継続性が認められる可能性が高くなりますが、間の期間が長ければ、別の不倫とみなされやすいです。

たとえば1回目の不倫の終了と2回目の不倫の開始が3年以上空いている場合などには、別の不倫と考えられることが多いでしょう。

②不倫相手と一旦別れたかどうか

1回目の不倫の後、不倫関係をいったん清算したかどうかも問題です。配偶者には「別れた」と説明しながらも実はこっそり不倫を続けていた場合などには継続性が認められ、1つの不法行為と評価されやすいです。

③2回目の不倫に至った事情

1回目の不倫の後2回目の不倫に至った事情が偶然的な場合には、別の不法行為と評価されやすいです。

たとえば1回目の不倫によっていったん関係を清算し、その後不倫相手とは仕事上でもプライベートでも一切接触していなかったところ、偶然イベント会場などで会って再度意気投合してしまった場合などには、別の不倫とみなされやすいです。

これに対し、職場が同じで1回目の不倫の後も関わりが続いており、その流れで再度不倫関係になってしまった場合などには、以前の不倫が継続していると判断される可能性があります。

4.2回目の不倫の慰謝料計算方法

2回目の不倫で慰謝料が発生する場合、どのように計算するのかご説明します。

(1) 2回目が別の相手の場合

まず、2回目の不倫相手が1回目とは別の相手である場合をみてみましょう。

この場合、1回目も2回目も、慰謝料の計算方法は基本的に同じです。1回目も2回目も独立した不法行為となるためです。

不倫の慰謝料の相場は、だいたい50~300万円程度です。不倫の期間が長い場合や夫婦の間に未成年の子どもがいる場合、夫婦が離婚する場合などには慰謝料が高額になります。

夫婦が離婚しない場合の不倫の慰謝料は、100万円を切ることが多いです。

そこで、1回目の不倫でも2回目の不倫でも夫婦が離婚しなかった場合、どちらの不倫の慰謝料もそれぞれ100万円やそれ以下になる可能性が高くなります。

(2) 2回目が同じ不倫相手の場合

次に、不倫相手が1回目と同じ場合をみてみましょう。

まず、1回目と2回目の不倫が別々の不法行為と考えられるケースでは、慰謝料はそれぞれ独立して計算します。1回目と2回目の相手が別なケースと同様の状況です。

だいたい50~300万円の幅で、ケースに応じて金額を定めます。1回目も2回目も離婚しなかった場合には、両方とも100万円以下となることが多いでしょう。

ただし2回目の場合、前回の不倫の際に「もう不倫はしない」と信じて夫婦関係を修復したにもかかわらず再度裏切られたことによって、配偶者の受ける精神的苦痛が大きくなるので、1度目と比べて慰謝料が高額になる可能性はあります。

(3) 同じ相手と別れなかった場合の追加の慰謝料請求について

1回目の不倫の後、その相手と別れずに交際を継続していて再度バレた場合の慰謝料はどうなるのでしょうか?

この場合、1回目と2回目の不倫は同一の不法行為なので、2回目の不倫についての慰謝料は別途発生しないとも考えられます。

しかし1回目の不倫の際に、「必ず別れる」と約束していた場合には、その後の交際継続が契約違反となるので、示談後に交際を継続したことについて、新たな慰謝料が発生する可能性があります。

一方、1回目の不倫の際に「この不倫問題については慰謝料〇〇円で解決済みであり、それ以上に慰謝料請求を行うことはない。その他お互いに債権債務を負わない」という条項を入れて清算しておけば、その後に交際継続が判明したとしても新たな慰謝料が発生しない可能性が高くなります。

このように、1回目の不倫相手と2回目の不倫相手が同じ場合の慰謝料問題には、1回目の不倫の際の示談内容が大きく影響してきます。

(4) 離婚することになった場合

2回目に不倫するということは、1回目の不倫の際に、夫婦が離婚しなかったことが前提です。不倫の慰謝料は、夫婦が離婚しない場合には低額となり、100万円以下が相場です。

しかし、その後2回目の不倫が発覚して、今度は許してもらえずに離婚となった場合には、離婚を前提とした慰謝料になるので、金額が上がります。

たとえば婚姻関係が10年以上の夫婦の場合には、離婚慰謝料は300万円程度になります。

そこで、1回目の不倫と2回目の不倫が別の不法行為となると、1回目に100万円程度の慰謝料を支払い、2回目離婚になったときに追加で300万円程度支払わねばなりません。

1回目の不倫と2回目の不倫が継続している場合でも、1回目の慰謝料は離婚を前提としないものなので、離婚の際には離婚慰謝料として、追加で慰謝料を支払う必要があります。

5.再度不倫したときの注意点

1度は不倫を許してもらえたのに、2回目に不倫してしまったときには、以下のような点に注意が必要です。

(1) 以前の慰謝料を増額される可能性

2回目の不倫を配偶者に知られると、配偶者から、2回目の慰謝料だけではなく1回目の慰謝料を増額して追加請求されることがあります。

配偶者としては「以前に『もう不倫はしない』と言って謝り、慰謝料を払ったというのにまた不倫をしたのだから、精神的苦痛が大きくなった。慰謝料を増額してほしい」などと考えています。

しかし、1回目の慰謝料については既に示談して支払い済みであれば、2回目に別の不倫をしたからといって以前の不倫慰謝料を増額されることはありません。

そこで、1回目の慰謝料増額には応じる必要はありません。

ただし、1回目の慰謝料支払いの際の「示談書」内にきちんと精算条項が入っていないと、このような追加請求をされる可能性がありますし、トラブルの原因となります。

そこで、不倫の慰謝料を支払う場合には、「本件(不倫)についてはこの慰謝料支払いによって解決済みであり、それ以外にお互いに債権債務が存在しない」という条項を入れておきましょう。

(2) 違約金が発生する可能性

2回目の不倫をしたからといって1回目の不倫の慰謝料が増額されるわけではありませんが、1回目の示談の際に「違約金」を定めていた場合にはこの限りではありません。

違約金とは約束に違反したときに発生する賠償金です。

不倫が発覚したとき、夫婦が離婚しないなら、示談の際に「不倫相手と別れる」「もう二度と不倫をしない」などと約束させられることがありますが、そのとき「万一約束を破って再び不倫をした場合には、違約金として金〇〇万円を支払う」などと定めるケースが多数です。

その場合、約束を破って再度不倫すると、2回目の不倫の慰謝料とは別に、定められた違約金を支払わねばならない可能性があります。

また、違約金としてはっきり「〇〇万円」と定めていなくても「再度不倫したときには別途慰謝料を請求できる」と書いてあれば、やはり追加で慰謝料請求される可能性が高くなります。

このように、不倫問題を解決するときには、示談書の文言1つで後日の取扱いが変わってくるので、署名押印する前に、示談内容について慎重に検討すべきです。

6.2回目の不倫がバレたときの対処方法

いったん不倫の慰謝料を支払ったけれども、再度不倫をして配偶者から慰謝料請求されてしまった場合には、どのように対応するのが良いのでしょうか?

まずは、配偶者と話合いをして、離婚を希望するのかどうか確認すべきです。

(1) 離婚しない場合

配偶者と離婚しないのであれば不倫慰謝料は低額になりますし、夫婦関係を継続する以上家計が同一となるので、慰謝料を支払っても痛手が小さいです。

むしろ問題になるのは不倫相手との関係です。

離婚しない場合、配偶者が不倫相手に慰謝料請求する可能性が非常に高いです。すると、不倫相手から「求償権」を行使される可能性があります。

求償権とは、連帯債務者や保証人が自分の負担分を超えて支払をした場合に、他の責任者に対してその負担分の支払を求めることです。

不倫の慰謝料は、共同不法行為にもとづく損害賠償金ですが、共同不法行為者は互いに連帯債務の関係になるので、不倫相手が全額の慰謝料を支払うと、負担部分を超える部分の返還を求償してくるのです。

その場合、不倫相手と話合いをして、自分が負担すべき慰謝料を支払わなければなりません。

(2) 離婚する場合

配偶者が離婚を希望する場合には、あなた自身も配偶者から慰謝料請求されるでしょうし、金額も高額になります。

また、離婚するときには、慰謝料だけではなく財産分与や養育費などの支払いも必要になる可能性が高く、そうなると、支払い金額がかさみます。

相手の無理な要求に応じて離婚公正証書を作成すると、離婚後の生活が成り立たなくなってしまうこともあるので要注意です。

不倫を理由として離婚する場合には、どうしても立場が弱くなるので相手の言うままの離婚条件を受諾してしまいがちですが、離婚後の生活を考えると、なるべく慰謝料を減額し、分割払いなどの支払い可能な条件を提示し、相手に受諾させることが大切です。

自分で配偶者と交渉すると、どうしても押しきられてしまう場合には、弁護士に代理交渉を依頼することをお勧めします。

弁護士は、不倫した本人ではなく配偶者から責められる立場ではないので、依頼者の利益を追求すべく、強い態度で配偶者との示談交渉を進めていくことができます。

交渉次第で相手の請求金額を減額させたり分割払いの合意を取り付けたりすることも可能です。

また、財産分与や慰謝料などの支払いが必要なケースでも、すべての支払金額を合算した上で支払可能な条件を設定して離婚協議を行うことが可能です。

そうすれば、離婚後に公正証書によって給料を差し押さえられるおそれなどもなく、離婚後の生活を守れます。

7.二回目の不倫問題も泉総合法律事務所へ

不倫する人は、何度も繰り返してしまう傾向がありますが、大きなトラブルにつながるのでなるべく避けることが重要です。

どうしてもやめられずに再度の不倫が配偶者にバレてしまったら、不利な状況になる前に弁護士に相談すべきでしょう。

泉総合法律事務所では、不倫による慰謝料問題に積極的に取り組みを進めています。お悩みの場合、是非とも一度ご相談下さい。

\不倫慰謝料は個別の事情で対応が異なります!/
私達は、あなたの事案について法律・判例を徹底的にリサーチし、
適切な解決額で決着に導くことをお約束いたします。
\【首都圏最大級】44拠点48名の弁護士がチームワークで迅速解決!/
不倫慰謝料問題泉総合ご相談下さい!