不倫(不貞行為)

大学生が既婚者と不倫した場合の大きなリスクと不倫慰謝料について

大学生が既婚者と不倫した場合の大きなリスクと不倫慰謝料について

アルバイトやインターンシップ先、大学内、合コンで知り合った等で、大学生が既婚者と不倫におちいってしまうということは、実はよくあることのようです。

大学生になる年頃といえば、18歳から20代前半の未成年がまさに大人の階段をのぼり始めようとしているところの未来ある人々ですから、不倫で社会人生活のスタートに暗い影を落とすようなことは避けたいものです。

また、大学生と自分の配偶者が不倫をしていることがわかった被害者側の配偶者としても、相手がまだ半分子供ということで、どのように対応すればよいか悩まれると思います。

この記事では、大学生と既婚者の不倫について、なぜ大学生と既婚者の不倫が多いのか、どのように対応するべきか、大学生の親の責任など、知っておきたい事項を説明します。

1.大学生と既婚者の不倫が多い理由

大学生の立場からすると、自分が知らない世界を知っている社会人は頼りがいにあふれてみえるので、魅力的にうつります。

特に女子は、同年代の男子が子供っぽく見え、大人の男性である社会人と付き合うことがステータスのようにも感じてしまう年頃でもあります。

社会人経験がないことで、不倫は法律に反すること、自分が責任を負うことであることをよくわかっていないということもありますし、これまで親元で暮らしていたところ、進学を機に上京、一人暮らしをはじめるようなケースもあり、一気に自由になった気がして不倫にのめりこんでしまうようなこともあるようです。

既婚者側のほうからすれば、若くてフレッシュな大学生に魅力を感じてつい、ということもあると思います。大人としてはあるまじきことなのですが、まだ相手が若く結婚を焦っていないということを利用して軽く楽しみたいという意図が働いてしまうこともあるでしょう。

2.不倫をした大学生の法的な責任

(1) 責任能力があれば慰謝料を支払わなければならない

それでは、不倫におちいってしまい、それが発覚して、被害者の配偶者から慰謝料請求をされた大学生は、慰謝料を支払う義務はあるのでしょうか。

まず、不倫慰謝料を支払わなければならない理由は、不倫が民法上の不法行為に該当するためです。

不法行為責任は、加害者に責任能力があれば発生します。責任能力とは、ざっくり説明すると、自分が引き起こした行動に伴う結果責任がわかる、ということです。

法的に正しく理解しているというレベルまでは必要なく、不倫は悪いことである、ということがわかっていれば責任能力は認められ、一般的には小学校卒業くらいまでには責任能力が備わるといわれています。

大学生は通常18歳以上ですので、一般的には責任能力がある、つまり不法行為責任があり、不倫慰謝料を支払う義務があるということになります。

(2) 不倫はなぜ不法行為にあたるのか

上述しましたが、不倫は民法上不法行為に該当します。

民法709条は、故意または過失により他人の生命・身体・財産を侵害したものは、その賠償を責任する義務を負うとしており、民法710条はその損害は財産的損害に限らないとしています。

日本の家族法のもとでは、男女が婚姻関係を結ぶと、配偶者以外とは肉体関係をもってはならないという貞操義務が発生します。

もしこの貞操義務がなければ、家庭の平和は保たれないですし、子供の父親は誰かという問題も発生してしまうので、日本の戸籍制度は根本から破壊されてしまいます。

したがって、配偶者がいるのにもかかわらず、他の相手と肉体関係(これが法的には不貞行為とよばれ、不倫に該当します)を持った場合は、その配偶者(法的には有責配偶者といいます)は自分の配偶者に貞操義務違反、またそれによって受けた精神的苦痛について慰謝料を支払わなければならないのです。

そして、不倫相手も、相手が結婚していることを知りながら不貞行為を行った場合は、有責配偶者と共同して、被害者である相手の配偶者に精神的損害を与えているので、損害賠償義務を負うのです。

仮に不倫関係によって、相手の夫婦関係が破綻して離婚に至った場合は、家庭の平和という法益の侵害にもなりますので、これについても慰謝料の対象になります。

(3) 不倫は共同不法行為

上述のように、有責配偶者も不倫相手(ここでは大学生)のどちらともが、被害者である配偶者に不法行為責任を負いますが、この両者の関係はどうなるのでしょうか?

両者は共同不法行為を被害者に対して行ったという関係にたちます。被害者は、自分の選択で、有責配偶者でも不倫相手(ここでは大学生)にも全額の慰謝料請求をすることができます。

請求を受けた共同不法行為をした2人は、自分ではなく相手に請求してくれ、とか相手と自分と半分ずつ請求してくれといいたくなるところですが、これは認められず満額払わなくてはいけません。

ただし、満額支払ったあとに、求償といって相手に負担分を請求することができます。

(4) 大学生が不倫した場合の慰謝料請求の悩ましさ

一般的に、不倫のあとも、有責配偶者との結婚を継続しようと考える場合は、被害者である配偶者は、有責配偶者ではなく不倫相手にのみ慰謝料を請求したいと考えます。

離婚しない場合は、有責配偶者と請求者である配偶者のお財布はひとつなので、自分のお財布から自分のお財布に支払うことと等しくなるので、請求者である配偶者に基本的にメリットがないからです。

また、結婚を継続する場合は、有責配偶者とまた人生のパートナーとして歩んでいこうという意思の表れですので、パートナーに対して慰謝料を請求するというのは態度として矛盾しますし、夫婦関係の悪化につながります。

したがって、不倫相手にのみ慰謝料請求をし、示談書で有責配偶者への求償権を放棄させる(その代わり慰謝料の減額交渉に応じる等の交渉をする)という手法が一般的です。

しかしながら、大学生の不倫の場合は、大学生には資力がないことがほとんどです。まだ自分の稼ぎがないので、貯金があるとしても親からもらったものでしょうし、数十万単位をアルバイト代等から回収するということはなかなか時間もかかります。

また、有責配偶者は大人でありながら未成年をたださずに不倫関係におちいった、という負い目も請求者側に少なからずあり(特に結婚を継続する場合)なかなか悩ましいところではあります。

3.大学生の親の責任

上述のように大学生本人からの慰謝料は請求しても回収がなかなか難しい、また未成年に多額の請求をするのは気が引けるという場合は、大学生の親への責任追及ができないか、と考えたくなります。

しかし、残念ながら、基本的には大学生の親は自分の子供の不倫行為について法的な責任は負わないということが一般的です。

上述のように、18歳になれば一般的に責任能力があるので、不倫=不法行為の責任はあくまで不法行為をした子供のほうにあるのです。

しかしながら、多くの親御さんは、子供の将来を心配しますので、大事にしないかわりに自分が慰謝料を払うということに応じたりもします。

その場合は、親と子と示談書を交わし、親には慰謝料支払義務を課しつつ、子供にはもう不貞行為をしないという誓約をさせるということになるでしょう。

4.大学生側にとっての不倫のリスク

(1) 慰謝料支払義務

上述のように基本的には、大学生であっても、大人と変わらず不倫慰謝料支払義務などの法的義務が発生します。

親御さんが払ってくれるという場合でも、学費を払ってもらい大学に生かせてもらっているような状況を考えたり、大人として自立していると信頼して一人暮らしに送り出したりしている親御さんの信頼を裏切ったり悲しませたりすることは誰しも避けたいことだと思います。

親が払ってくれない場合、かつ被害者である配偶者も特に大学生だからということで支払を免除するような気持ちではない場合は、分割払いにして少しずつ返していくなどの交渉をすることになります。

(2) 大学や内定先に知らされるリスク

不倫をした被害者側の配偶者は憤慨していることが考えられますので、大学や就職の内定先に知らされてしまうリスクもあります。

知らされた大学内定先の対応は、それぞれの判断ですが、最悪の場合は、退学や停学、内定取り消しというリスクもあります。

学則や就業規則に、不法行為や品格にかける場合、処分の対象になるという規定があることは一般的です。また、非常に感情的になった被害者が大学に会いにやってきたりすることも考えられますので、そうするとまわりに知られてしまい、結果的に大学に居づらくなってしまうというリスクもあります。

5.大学生の不倫についての対応方法

大学生の不倫も、他の不倫関係と同様、冷静に示談をすすめる必要があります。当事者同士であれば感情的になってしまう可能性もありますので、弁護士をたてて話すということも必要でしょう。

不倫をされた被害者側の配偶者としては、まず、不倫発覚後も、有責配偶者と結婚を続けるかどうかの判断となります。

配偶者の裏切りに傷つきつつも、お子さんのことなどを考えて結婚を継続するという選択肢をとる方も多くいらっしゃるでしょう。

その場合は、示談書で慰謝料の取り決めをしつつ、二度と会わないという誓約条項を大学生からとりつけるという方向性になると思います。

そして、慰謝料の支払と二度と会わないという誓約の遵守を条件として、このことを口外しないという守秘義務条項と、示談書に定める以外にお互いの債権債務はないという清算条項をいれ、お互い、家庭や将来に傷を残さないように、きっぱりと不倫カップルが別れるということになります。

上述のように、大学生の親が、自発的に慰謝料を支払うと申し出ることがありますので、その場合は親も示談書の当事者になります。

6.慰謝料を分割払いする場合

大学生の親が自発的に支払わない場合は、多くの場合は大学生には資力がないですので、分割払いでこつこつと支払っていくことになります。アルバイト代や将来就職をしたお給料から払っていくということになるでしょう。

分割払いに際しては、期限の利益喪失条項(一度でも滞納すると残債務を一括ですぐに払わなければならない)や、遅延利息損害金を付することが一般的ですので、滞納がないように注意しましょう。

7.最後に

大学生といえども、不倫の責任は大人と同様に発生します。大学生の皆さんは、せっかくの輝かしい将来に傷をつけないように、不倫は不法行為であるということを頭にいれてほしいと思います。

また、既婚者は、社会人の先輩として、大学生にそのような責任を負う不倫関係にはならないように注意するべきです。

万一、不倫をしてしまいトラブルに発展してしまった場合は、離婚や不倫分野に詳しい弁護士に相談してみましょう。

まだ大学生で弁護士費用が心配という方も、初回相談無料の法律事務所や、弁護士会がやっている無料法律相談もあるので、大事になる前に対応方法を相談してみることをおすすめいたします。

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