不倫(不貞行為)

夫や妻の不倫を弁護士に相談するタイミングと準備

夫や妻の不倫を弁護士に相談するタイミングと準備

「夫や妻が不倫しているかもしれない」と感じたら、とても不安になるものです。
特に、不倫の事実や証拠がはっきりしていない段階では、「証拠もないのに弁護士などに相談をしても、相手にされないかもしれない」と思い、誰にも相談できないまま悶々と時間を過ごしてしまわれる方がとても多いです。

結論から言えば、相談したいと思ったらいつでも相談していいものです。しかし、そろえるべきものがあったほうが、より有意義な相談が出来ます。

今回は、夫や妻が不倫している可能性があるときに、弁護士に相談すべきタイミングと、その際に進めておくべき準備の2つについて、解説します。

1.「疑わしい」段階で相談に行くメリット

夫や妻の不倫を疑っているけれど、確証を得られないというケースは非常に多いです。そのようなとき、証拠がなく「疑わしい」というだけで、弁護士に相談に行ってもよいのでしょうか?

(1) 適切な対処方法を知ることができる

不倫の確証がないときにも、相談すること自体は悪いことではないです。

証拠がなくても、配偶者が不倫しているかもしれないと感じたら、どのような方でも強い不安を感じますし、怒りや悲しみ、悔しさなどの感情で追い詰められてしまうケースも多々あります。この先どのようなことが予想されるのか、夫が離婚を迫ってきたり、不倫相手のところに家出してしまったりしたら、どうしたらよいのかなど、わからないことが多くて心配になることもあるでしょう。

不倫や浮気事件に詳しい弁護士に相談をすれば、トラブルが発生したときにとるべき行動を知ることができるので、相談のメリットがあります。

悶々と日々を過ごすよりは、ずっと建設的な行動です。

(2) 証拠の集め方を聞ける、証拠収集を依頼できる

配偶者が不倫している疑いがあるときには「証拠」を集めることが重要です。ただ、重要なことは理解できても、どうやって証拠を集めれば良いかわからない人がほとんどです。

そのような場合でも、弁護士に相談をすると、なにが不倫の証拠になるのか、どう集めれば良いかを聞くことができます。また「弁護士法23条照会」という手続きによって、弁護士が資料収集できるケースもあり、メリットを得られます。相談のはじめの段階で完全に証拠が揃っていなくても、弁護士によるアドバイスを受けながら、共に証拠集めをしていくことも可能です。

(3) 精神的に楽になる

夫や妻の不倫問題を抱えて精神的にきつくなったときには、弁護士に相談をして、苦しい気持ちや思っていること、状況などを話すことが精神安定に役立ちます。法律家による正しいアドバイスを受けることにより、気持ちもかなり楽になって、眠れるようになることもあるので、やはり弁護士に相談する意義があります。

夫や妻の不倫を疑っている場合、たとえ確証がなくても一度弁護士に相談してみる価値があります。

2.準備その1:不倫の根拠を整理する

ただ、証拠がない段階で弁護士に相談をしても、できることは限られています。特に、「なんとなく不倫している気がする」という程度では、弁護士としても「なぜ不倫していると言えるのか」がわからないので、有効なアドバイスもできません。

そこで、まずは「なぜ配偶者が不倫していると思うのか」根拠をまとめるところから始めましょう。

たとえば急に夫の帰りが遅くなったとか、スマホを手放さなくなったとか、急にあなたや子どもに対する態度が冷たくなったとか、急に妻の身なりが派手になったとか、心当たりがあるはずです。そこでそういった事情を整理して、メモなどに書き出しましょう。

3.準備その2:不倫の証拠を集める

不倫の根拠を整理するのと並行して行っていただきたいのは、不倫の証拠集めです。これは、裁判や交渉で離婚や慰謝料を請求したい場合は勿論ですが、そうでない場合であってもやっておいたほうがいいことです。

なぜなら、不倫の証拠がない場合、あなた自身は離婚したくないのに、不倫した配偶者によって無理矢理離婚されてしまうリスクも発生しうるからです。

法律では、不倫している配偶者は「有責配偶者」となり、自ら相手に対して離婚請求できないと考えられています。「自分が不倫して離婚原因を作っておきながら、相手の意に反して身勝手に離婚請求することは認めない」という考えです。

そのため、こちら側が相手の不倫の証拠を持っている限り、裁判によって離婚されるリスクはありません。

ところが不倫の証拠を持っていなかったら、相手があなたに対して「家事をしない」とか「DV」などと無理な離婚理由をこじつけて、離婚裁判を起こしてくる可能性があります。

相手方の不倫を証明できなければ、相手のこじつけの離婚理由が認められて、判決で離婚されてしまうということも起こりえます。そうならないためにも、配偶者が不倫していると思ったら、すぐに不倫の証拠を集める必要があります。

4.不倫の証拠になるものとは

では、どんなものを集めれば不倫の証拠になるのでしょうか。

(1) 不倫の証拠の種類

不倫の証拠には、以下のようなものがあります。まずは一覧で確認しましょう。

  • 配偶者と不倫相手のメールやLINEのメッセージ
  • 配偶者と不倫相手の通話記録
  • 配偶者や不倫相手のブログ、SNS
  • 配偶者や不倫相手の写った写真
  • 配偶者の日記やスケジュール帳、カレンダーなど
  • 配偶者が利用している交通ICカードなど
  • 領収証やクレジットカードの明細書など
  • 興信所の調査報告書

(2) 不倫の証拠を集めるときの注意点

不倫の証拠を集めるときには、重要なポイントがあります。それは、「配偶者と不倫相手の肉体関係を示すもの」かどうかということです。

一般的に、「不倫」や「浮気」というと、「配偶者と不倫相手が交際している」というぼんやりしたイメージですが、法律的に「不貞(不倫のこと)」という場合には、必ず「肉体関係」が必要だからです。

お互いに男女の愛情を感じていて交際している状態であっても、「肉体関係」がなかったら「不貞」になりません。離婚原因にもならず、慰謝料も請求できません。

たとえば、配偶者と不倫相手がメールで「愛してる」とか「会いたい」などと言っていても、それだけでは不貞になりませんし、一緒に写っている写真があっても、普通に外でデートをしているだけの写真であればやはり不貞の証拠にはなりません。

不貞の証拠というためには、もっと直接的なものが必要となります。

配偶者の不倫の証拠集めをするときには、「この証拠によって肉体関係を証明できるか?」という視点をもって集めていきましょう。

具体的な不倫の証拠の集め方を知りたい場合には、以下の記事をご参照ください。

【参考】何が証拠になる?不倫の証拠の種類と集め方

5.相手が不明な場合の対処方法

弁護士に配偶者の不倫の相談をするときには、相手を特定していることが望ましいです。相手がわからなければ、慰謝料請求書を送ったり訴訟を起こしたりすることもできないからです。そこで、不倫相手の情報をできる限り多く集めましょう。

たとえば会社の後輩なら、何という名前でどこに住んでいるのか、電話番号やメールアドレスなどの情報が必要です。
配偶者と不倫相手のメールやメッセージなどの内容から確認しましょう。メール画面を写真撮影して証拠化するときには、必ず相手のメールアドレスも一緒に写しておく必要があります。

工夫を凝らしてもまったくどこの誰かわからない場合には、興信所に依頼して後をつけてもらうことも考えるべきです。
どうしても氏名、住所、メールアドレスなどの情報の一部しかわからない場合には、一度その情報をもって弁護士までご相談下さい。
弁護士であれば、23条照会などの方法を使って、電話番号やメールアドレスなどの一部の情報から不倫相手の氏名や住所などの情報を特定できる可能性があります。

6.何を希望するのか考える|離婚か復縁か慰謝料請求か

配偶者が不倫をしたとき、あなたがこれからどうしたいのかを考える必要があります。配偶者と離婚したいのか、不倫相手と別れてほしいのか、慰謝料を支払ってほしいのか、希望する内容によってとるべき手続が変わってくるからです。

弁護士に相談する前に、以下のようなことを考えておいて下さい。

(1) 配偶者と離婚したいかどうか

離婚するかしないかで、とるべき手続きが全く変わってきますし、慰謝料の金額も変わります。
離婚するのであれば、高額な慰謝料を請求できますし、配偶者との離婚と不倫相手への慰謝料請求を同時に進めていく形になります。

また、離婚するなら不倫相手と配偶者を別れさせる必要はないので、とにかく慰謝料や財産分与でどれだけ多額のお金を支払わせられるか、親権を取得できるかなどが問題となります。

一方で、配偶者と離婚しないのであれば、不倫相手と別れさせて夫婦仲を修復することがメインとなります。不倫相手への慰謝料請求は可能ですが、金額は比較的低くなるので、配偶者との接触を断たせることや謝罪、再発の防止が交渉の要点になります。

(2) 不倫相手に慰謝料請求したいかどうか

もう1つ、不倫相手に慰謝料請求するかどうかも考えておくべきです。

配偶者と離婚する場合には、同時に不倫相手に慰謝料請求することが多いです。この場合、配偶者との関係に配慮する必要はありませんし、配偶者か不倫相手のどちらかから満額の慰謝料を支払ってもらえれば済むので、特に複雑な問題はありません。

これに対し、配偶者と復縁したい場合に不倫相手に慰謝料請求をすると、配偶者との仲がこじれる可能性があります。また、不倫相手に慰謝料を支払わせても、実際には裏でこっそり配偶者が立て替えてしまうことがありますし、後に不倫相手が配偶者に求償してくる可能性もあり、慰謝料請求の際にはそういった問題にも配慮しておく必要があります。

なお、「求償」とは、連帯債務者が自分の負担部分を超えて支払いをしたときに、別の連帯債務者に支払いすぎた分の返還を求めることです。不倫の慰謝料支払義務は、配偶者と不倫相手の連帯債務になっているので、不倫相手が払いすぎた分を配偶者に請求してくるのです。

7.弁護士に不倫問題を相談すべきタイミングのまとめ

以上のように、弁護士に相談するときには、不倫の証拠を集めること、不倫相手の素性を突き止めること、そして配偶者と離婚したいかを考えておくことが大切です。

ただ、不倫されたというショッキングな出来事に直面した中で、すべてを完璧に整理することは正直難しいことだと思います。色々と考えた上でも、「やっぱりどうしていいか分からない」ということもあるでしょう。

そんな時は、泉総合法律事務所にご相談ください。相談者様の準備が不十分な状態であっても、経験豊富な弁護士がご相談者様の立場に立って、しっかりとアドバイスとサポートをいたします。

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